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イネの根の張り方 可視化成功 高崎量子応用研究所など:東京新聞 ... - 東京新聞

干ばつ時の根の張り方を可視化した画像。干ばつ時(左)は根を地中深く伸ばそうとするが、給水直後(中)には養分の送り先を切り替え、給水4時間後(右)には横方向に養分を送る様子が明確になった(量子科学技術研究開発機構提供)

干ばつ時の根の張り方を可視化した画像。干ばつ時(左)は根を地中深く伸ばそうとするが、給水直後(中)には養分の送り先を切り替え、給水4時間後(右)には横方向に養分を送る様子が明確になった(量子科学技術研究開発機構提供)

 高崎量子応用研究所(群馬県高崎市)などの研究グループは、環境変化に応じてイネが根を伸ばす方向を変える様子を画像としてとらえた。干ばつ時は地中深くに根を伸ばし、地中に水分が補給されると一〜二時間ほどで横に伸ばそうと切り替えていた。三好悠太研究員(34)は「予想以上に短時間で根を伸ばす方向を変えていることが分かった。今後は切り替えのスイッチとなる仕組みを調べ、環境変化に強い作物の開発につなげたい」としている。

 研究は、干ばつに強い陸稲を使用。ポット内で水を二週間与えず、干ばつ状態を再現した。その上で、目印の炭素原子を元に、光合成で精製された糖分がどこに供給されたかを可視化する技術などを使って、栄養の供給先を調べた。その結果、根に送られる養分の行き先を選択的に変えている様子を、映像としてとらえることに成功した。

 植物は通常、地中の養分を求めて広範囲に根を広げようとするが、干ばつに強い植物は地中深くまで太い根を伸ばすことが分かっていた。根を張るメカニズムを分析することで、干ばつなどの過酷な環境に強い植物開発に役立つことが期待されている。

 研究成果は、植物科学分野の欧文学術誌「フロンティアズ・イン・プラントサイエンス」に掲載された。(羽物一隆)

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