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SiCデバイスの需要・応用が急拡大 技術と供給でリードする - 日経クロステックSpecial - Nikkei Business Publications

 地球温暖化対策が本格化し、世界中の国や地域で、社会インフラや産業システムを脱炭素化する動きが加速している。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、科学的見地から「人間活動が大気、海洋、陸域の温暖化を引き起こしていることに疑いはない」と断定。対策なく放置すれば、人々の生活や社会活動に大きな不利益が及ぶと警告した。こうした見通しを受けて、第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)では、2050年を目途に世界の年間平均気温を産業革命以前比の上昇幅で1.5℃以下に抑えることで合意した。

わずか1.5℃。しかし、この目標のハードルは極めて高い。その実現には、直近2030年までの間にCO2など地球温暖化ガス(GHG)の排出量を、2010年比45%に抑えることが大前提になる。

 その一方で、世界の一次エネルギー需要は、2020年から2040年の間に25%増大すると予想されている。特に電力需要は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展や自動車の電動化などによる需要増で44%伸びる見込みだ。需要増に対応しながらCO2の総排出量を削減するためには、暮らしやビジネス、社会の活動の源となるエネルギーの活用法を根本的に一新する必要がある。

 「脱炭素化を推し進めるためには、再生可能エネルギーなど『クリーンエネルギーの活用』、電力の無駄をなくす『エネルギー効率の向上』、自動車や鉄道など『モビリティーの電動化』の3施策が極めて重要だとインフィニオンは見ています。そして、これらの実践において、私たちが提供する半導体技術は大きな貢献ができます」とインフィニオン テクノロジーズ ジャパン インダストリアルパワーコントロール(IPC)事業本部長の加藤毅氏は言う。

 脱炭素化を加速させる半導体技術として、特に大きな期待が掛けられているのがSiCベースのパワーデバイスだ。電力網の要所で利用する電力変換器やさまざまな電気・電子機器の電源、駆動回路での性能を劇的に向上させるキーデバイスである。これまで主流だったシリコンベースのデバイスに換えて、高電圧下での特性に優れるSiCデバイスを利用することで、電力効率の向上と小型・軽量化による応用拡大が実現可能だ。

 「あらゆる電気・電子機器において脱炭素化に向けて高度なパワーエレクトロニクス技術が活用されるようになる潮流が顕在化してきている現在、パワーデバイス市場は急成長が見込まれています。中でもSiCベースのパワーデバイス市場は、2021年から2027年に掛けて、金額ベースで年平均(CAGR)34%の高成長を遂げるとも予測されています」(加藤氏)

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