JSRはこのほど、グループ企業であるインプリアのEUV(極端紫外線)用金属酸化物レジストについて、SKハイニックスの最先端DRAMチップ製造への応用検討が加速していると発表した。
昨年10月にJSRグループに加わったインプリアは、EUV用金属酸化物レジストの広範な特許を保有。最先端のDRAMチップを製造するために必要な微細加工性能だけでなく、製造工程に必須とされる非常に低い欠陥レベルを達成することが評価されている。また、インプリアの金属酸化物レジストは、半導体製造ですでに実績のあるプロセスや装置構成と互換性が高く、広く実績のあるスピンコーティングプロセスで塗布することもできる。
SKハイニックスのR&D工程担当であるBK Lee氏は「EUV技術を使用した製造技術はとても複雑であり、それを可能にする最先端の素材が必須になる。酸化スズのレジストは性能だけでなく製造コストにおいても優位性があり、最先端DRAMチップの生産に必要となる可能性の高い素材だ」と述べている。
JSRの須原忠浩常務執行役員は「JSRの技術は、一回の露光で最小線幅を形成することに挑み、SKハイニックスの技術の加速に貢献していく。また、先端技術の追求に加え、デバイス製造工程でのコスト削減も視野に入れ技術開発に挑んでいる」と自信を示している。
EUV技術は、半導体製造に用いられる最先端のリソグラフィー工程。すでに商業的に使用され、チップ製造における微細化加速に伴い、その使用は大幅に拡大すると予想されている。インプリアは、EUVリソグラフィー用メタル系フォトレジストの設計・開発・製造会社で世界をリードしており、ユーザーの拡大を図っている。
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