初めての一人暮らしともなれば、期待で胸を膨らませていることでしょう。けれど、実際には費用の問題があります。いったい、いくらくらいかかるのか、把握していない場合も多いかもしれません。
ここでは一人暮らしを始める際に、どのくらいの初期費用がかかるのかだけでなく、費用の抑え方についても解説していきます。また、初期費用として30万円を用意した場合に、十分足りる金額なのかも見ていきましょう。
一人暮らしの初期費用とは?
実家などを離れて一人暮らしをする場合には、住居に関するさまざまな費用がかかることになります。まず、部屋を借りる際に必要となる費用としては以下のものが挙げられます。
敷金
借りた部屋を退去する際には、原状回復といって部屋を入居前の状態に戻さなければなりません。敷金とは、その際の支払い用に、前もって大家さんに預けておく保証金のことです。
目安としては家賃1~2ヶ月分を大家さんに渡すことになります。最終的には原状回復にかかった金額が差し引かれて、戻ってくることになります。
礼金
大家さんに対して、お礼の意味を込めて支払うお金のことを礼金と言います。敷金とは異なり、手元に戻ってくることはありません。目安としては家賃1~2ヶ月分ですが、最近では礼金なしの物件が増えています。
日割り家賃
日割り家賃は、入居した月の家賃を、入居日から月末までの日数分で割ったものです。家賃には、管理費や共益費などの費用も含めます。
仮に、家賃が6万円で、30日まである月の21日に入居した場合は、10日分として2万円が日割り家賃としてかかります。
前家賃
前家賃は、日割り家賃とは別に、翌月分の家賃(管理費・共益費込み)を事前に支払うものです。先ほどと同様に、家賃が6万円で、30日まである月の21日に入居した場合、日割り家賃2万円+翌月分の前家賃6万円がかかってきます。
しかし、前家賃については、月の前半だと不要で、月の後半なら必要など、大家さんや不動産会社によってルールは異なります。入居のタイミングによっても、必要になる費用は変わるので考慮しておきましょう。
仲介手数料
物件の紹介や案内、契約手続きを行ってくれた不動産会社に支払う代金です。支払金額は法律で上限が家賃の1ヶ月分と決められています。多くの場合は、家賃の0.5〜1ヶ月分+消費税としている場合が多いようです。
火災保険料
火災などのトラブルに備えて損害保険に加入する必要があります。保険料は一人暮らしの場合には、1万5,000円〜2万円ほどかかります。
また、部屋を契約する以外にも、以下の費用が必要となる場合もあります。
保証料
物件契約の際には連帯保証人が必要となります。もしも、それに該当する人物が見つからなかった場合には、代わりに家賃保証会社に保証人を務めてもらうことになります。保証料はその際に家賃保証会社に支払う代金です。相場はおおむね家賃の50〜100%です。
引越し費用
引越し先までの距離と荷物の量によって、支払額は異なります。引越しの際には、複数の引越し会社から見積もりを取って、比較して決めましょう。
そのほかにも、物件によっては鍵の交換費用や部屋のクリーニング代などの費用がかかることもあります。事前に不動産会社に確認しておくのがよいでしょう。
一人暮らしの初期費用は30万円で足りる?
一時期、「一人暮らしの初期費用は30万円」という言葉が一人歩きをしたことがありました。しかし、これをうのみにしてしまうのは現実的ではないでしょう。
実際の費用については次の項目で詳しく解説しますが、物件を探す際に重要になるのは、“月々の家賃を問題なく支払えるか?”という点になります。
仮に、30万円の初期費用が支払えたとしても、収入に占める家賃の割合が高いと、家計を圧迫して生活が苦しくなってしまいます。一般的には、家賃は手取り収入の3分の1を上限にするのがいいとされており、まずはこの条件をクリアしたうえで、初期費用についても考えることをおすすめします。
ただし、月々の家賃が高くなれば、敷金や礼金、仲介手数料など初期費用の負担も大きくなります。では、実際にかかる初期費用の内訳を見てみましょう。
一人暮らしの初期費用の内訳は?
まずは、三大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏)における賃貸での月額平均家賃を目安に、初期費用を試算してみることにします。
国土交通省の「令和元年度住宅市場動向調査」によれば、賃貸物件の平均家賃は7万5,306円となっています。この数字を基に、30日まである月の21日に入居した場合でシミュレーションしてみましょう。
【1ヶ月の家賃:7万5,306円(三大都市圏の平均)の場合】
項目 |
金額 |
---|---|
日割り家賃(10日分) |
2万5,102円 |
前家賃 |
7万5,306円 |
敷金(1ヶ月分) |
7万5,306円 |
礼金(1ヶ月分) |
7万5,306円 |
仲介手数料(家賃相当分+消費税) |
8万2,836円 |
火災保険料 |
1万5,000円 |
合計 |
34万8,856円 |
平均の家賃相場でも、これだけですでに30万円を超過します。これに加えて、さらに引越しのお金や保証料などが必要となる場合があります。その場合には、さらに初期費用は膨らみます。
結論から言うと、三大都市圏の平均的な部屋を借りるには、初期費用30万円では難しそうです。なお、最近では礼金を必要としない物件が増えていますから、これを除いてみると、この場合、総額は27万3,550円となります。
ただし、この金額はあくまで平均になります。たとえば、家賃が6万円の場合、同じように計算をすると、総額は28万1,000円となり、礼金なしの場合は22万1,000円となります。
【1ヶ月の家賃:6万円の場合】
項目 |
金額 |
---|---|
日割り家賃(10日分) |
2万円 |
前家賃 |
6万円 |
敷金(1ヶ月分) |
6万円 |
礼金(1ヶ月分) |
6万円 |
仲介手数料(家賃相当分+消費税) |
6万6,000円 |
火災保険料 |
1万5,000円 |
合計 |
28万1,000円 |
これであれば、引越しのお金などを含めても初期費用は30万円ほどで済むことになります。
一人暮らしの初期費用30万円を抑える方法とは?
敷金、礼金、仲介手数料の安い物件を探す
初期費用の主となるのが敷金と礼金、仲介手数料、前家賃です。このうち礼金ゼロは増えつつありますが、昨今では敷金もゼロ、仲介手数料もゼロという物件も目にします。
フリーレント物件を探す
また、前家賃についてはフリーレントと呼ばれるものも注目を集めています。これは入居後の1〜3ヶ月分程度の家賃が無料となるものです。中には半年間無料という物件もあるようです。
最近では賃貸物件の検索サイトで「フリーレント」を探せば、相当数がヒットする傾向にあり、LIFULL HOME’Sの「フリーレント賃貸特集」から探すことも可能です。引越し先を決める際には、こうしたことを念頭に置いて、入念に物件を探してみることをおすすめします。
引越し費用は時期を検討のうえ、複数社から相見積もりを
さらに、初期費用の金額を左右するのに大きな影響を与えるのが引越しの費用です。引越しのお金を節約するのに、3月4月の引越しシーズンを外すという方法がよく取り上げられます。
しかし、シーズンを外したことによって、仕事や学業に支障が生じたなどの失敗例もあるようです。目先の利益にとらわれるあまりに、新生活で不便が生じては本末転倒です。よく考えて選びましょう。
また、引越しでは数社から見積もりを取って、契約する会社を決めるようにしましょう。現在では、LIFULL HOME’S「引越し料金の見積もり」をはじめ、見積もりサイトを用意している会社もたくさんありますので、その点では便利になっています。
連帯保証人や家具・家電も事前に用意しておく
さらに、保証料が不要となるよう、賃貸の連帯保証人をしっかりと確保しておく、あるいは家具や家電を新しく買い替える必要のないように、事前に準備しておくといったことが必要となります。
まとめ
一人暮らしの初期費用を抑えたい場合には、やはり家賃の金額を見直すことも必要となるかもしれません。いずれにせよ毎月支払うものですから、収入などに見合った、それ相応の物件を探すことが大切です。
さらには、これまでに取り上げた各項目を参考に、新しい生活に向かって取り組んでみてください。
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November 17, 2020 at 11:27AM
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【ホームズ】一人暮らしの初期費用は30万円で足りる? その内訳と費用を抑える方法について解説 | 住まいのお役立ち情報 - LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
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