国の名勝・天然記念物、桜山公園(群馬県藤岡市三波川)の冬桜について、藤岡市はドローンによる光レーザー測量で地形や樹木の生育状況を3D化するなど、最新技術を応用した調査を進めている。目立つ樹勢の衰えの原因を探る狙いで、2024年度も調査を継続し、樹勢回復への管理作業指針をまとめる方針だ。(石井宏昌)
ドローンレーザー測量は名勝・天然記念物指定範囲の山頂付近で実施し、地形や樹木状況を詳細に3D化した。市によると通常は地形が対象で、樹木状況の3D化は国内初という。
ドローンでは樹木の活力(光合成の活性度)を色で示す特殊な画像も撮影し、樹勢判断に利用する。
詳細な3Dと画像による活力調査などを基に、冬桜の樹勢と地形との関連や、被圧状況(近接する他の樹木による日照不足など負の影響)を調査分析する。
市は樹勢回復のため、21年に樹勢回復臨時委員会を設置。23年度は衰退原因究明のため、気候や病害、土壌などの専門家が学術調査を続けていた。
中間報告では衰退の要因として、春と晩秋の二季咲きや病害に弱いなど冬桜そのものの特性と、植生環境の影響が複合している可能性を指摘。植生環境は病害虫、野生動物による食害、土壌の栄養分欠乏・流出、近年顕著になった高温など気象変化、周辺樹木の被圧などを挙げた。
24年度も学術調査を継続し、応急措置として施肥など肥培管理や病害虫から守る作業を行う。
桜山公園は1908(明治41)年に山林を公園化し、約千本の桜の苗を植えたのが始まり。37(昭和12)年に国名勝・天然記念物に指定され、現在は県立森林公園部分15ヘクタールを含めた計47ヘクタールに約7千本の冬桜が植えられているが、指定範囲では2012年度に407本あった冬桜が、23年度は162本に減った。
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