慶應義塾大学医学部先端医科学研究所がん免疫研究部門の籠谷勇紀教授、伊藤雄介専任講師、同石井・石橋記念講座(拡張知能医学)の石川哲朗准教授らの共同研究グループは、CRISPR/Cas9(クリスパー・キャスナイン)というシステムを使って遺伝子を欠失させる際の、効率的な設計アルゴリズムの開発に成功しました。
がんに対する免疫療法の一種であるCAR-T(カー・ティー)細胞療法は、患者自身の免疫細胞(T細胞)を、がん細胞を攻撃できるように体の外で加工して注射する新しい治療法で、効果をさらに高めるための研究開発が盛んです。T細胞の特定の遺伝子を欠失させることで機能を高められることがわかっており、CRISPR/Cas9技術の応用が期待されています。
しかし、遺伝子によっては効率が良いとされる改変であっても必ずしもうまく行えないことがあります。本研究ではT細胞内の遺伝子領域への“アクセスのしやすさ”を定量的にスコア化して、さらに他の設計ツールと組み合わせることで、遺伝子のどの領域を狙えば効率的な改変が可能かを予測する手法を開発しました。任意の遺伝子について自動で狙う部位を設計できるようにプログラムを構築し、多くの研究者が活用できるようにウェブ上で一般公開しました。
本研究成果は、2023年11月21日(日本時間)に、英国オックスフォード大学出版局によって発刊される Nucleic Acids Researchに掲載されました。
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