積層造形(3Dプリンティング)を用いた熱交換器を製造するオーストラリアの企業コンフラックス・テクノロジー(Conflux Technology)が、同国の宇宙庁(Australian Space Agency)の支援を受け、ロケットエンジン用の熱交換器を開発している。同国の産業・科学・資源省(Department of Industry, Science and Resources)が10月17日に発表した。
仮想3Dモデルを使用して、3Dプリントされた熱交換器の品質チェックを実行する
ロケットの発射時にロケットエンジンの下から噴射される非常に高温のガスは、ロケットやペイロード、宇宙飛行士にさまざまなリスクをもたらす。このような極端な温度を管理する方法の1つが、ロケットエンジン内部の冷却システムである。今回、コンフラックス社は、宇宙庁の「月から火星(Moon to Mars)」イニシアティブの支援の下で、ロケットエンジンのガスダクト内に設置する熱交換器を開発している。
熱交換器の3Dプリントのプロトタイプ
積層造形を用いて希望に応じた形やサイズの熱交換器を製造できる同社のアプローチは、宇宙システムが直面する特定の環境に応じた解決策の創出を可能にする。同社の設立者でCEOのマイケル・フラー(Michael Fuller)氏は、「積層造形により、熱交換器全体の3D表面形状設計を、変化する流体の熱・物理学特性に応じて最適化できる」と語る。
同社は完成した熱交換器を、提携するドイツの企業ロケットファクトリー・アウクスブルク(Rocket Factory Augsburg)に2024年前半に納品する予定である。
Monel K500素材を使用したテストプリントされた熱交換器
(画像提供:いずれもConflux Technology、出典:いずれも豪政府)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部
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