アメリカ・ラスベガスで、世界最大級の最新技術の見本市「CES」が開催された。華々しい製品が披露されるなか、83歳男性のある発明品に注目した。その内容とは?
■最先端技術「車の色が変化」「海中農場」
世界最大級のデジタル技術の見本市「CES」。世界からおよそ3200もの企業や団体が参加し、最先端の技術を披露した。
ドイツの高級車メーカー「BMW」は、まるでカメレオンのように車体の色を瞬時に変えることができる車を公開した。
さらに、イタリアのベンチャー企業が開発したのは、海の中で野菜が作れる「海中農場」。熱波や干ばつなど気候変動の問題が深刻さを増すなか、自然の脅威にさらされにくいと注目されている。
■「忘れないで」83歳が発明 目的は資金集め
世界の名だたるハイテク企業のブースが多くの人でにぎわうなか、少し寂しげなブースもあった。
今回初めて出展したバート・ファーテルさん(83)。ファーテルさんが出品しているのは「ドント・フォーゲット(忘れないで)」という製品だが、一体どういうものなのか。
ファーテルさん:「これをあなたの車に取り付けまして。車を止めて、エンジンを切った時にこうなります」
音声:「忘れないで。アナタのサイフ、おカネ、クレジットカード、ケイタイ、パソコン、カギ、メガネ…」
車の中に忘れ物がないかを音声で知らせてくれる製品だという。
ファーテルさん:「私は、よく携帯を忘れるんです。『ああ、私はなんてバカなんだ!車に携帯を忘れるのは今週で2度目だ』ってね」
ファーテルさんが出展した目的は、「ドント・フォーゲット」を販売するための資金を集めるため。しかし、投資してくれる人がなかなか見つからないという。
ファーテルさん:「何人かの人に話し掛けましたが、皆、通り過ぎてしまい話をするのは難しいです。でも、いずれうまくいくでしょう。私はポジティブです」
■発明のきっかけは“車内での忘れ物”
ファーテルさんは「ドント・フォーゲット」で、ある社会問題を解決したいと話している。
アメリカメディアによると、ファーテルさんは1939年にニューヨークで生まれ、1961年に名門・ボストン大学を卒業すると、高校時代の恋人と結婚し、息子が2人いるそうだ。
家族を養うため、製薬会社の営業担当として働き、その後は医療用品の会社を設立するなどしたという。
2008年、70歳を前に47年間連れ添った妻と死別。最愛の人を失ってからは、本を書いて自費出版するなどして過ごしていたそうだ。
これまで発明とは縁遠い生活を送ってきたファーテルさんが「ドント・フォーゲット」を思い立ったきっかけだが、「週に何度も車の中に携帯電話を忘れてしまい、取りに戻る自分にうんざりした」という。
この時に「忘れ物をしないように、言葉で知らせてくれるものを探したが、何も見つからなかった」ことから、自分で発明することにしたそうだ。
ちなみに、これが人生で初めての発明だったという。
■孫と会社設立 “社会問題”への応用も…
きっかけは携帯電話だったが、「ドント・フォーゲット」では、他にも財布やクレジットカード、鍵や眼鏡など、利用者がよく忘れて困りそうなものを選べるようになっているという。
ファーテルさんはこの「ドント・フォーゲット」を商品化するために、孫と「BFアラート・システムズ」という会社を設立。特許も申請しているという。
また、ファーテルさんは「車の中に忘れられるのは、物だけではなく、小さな子どもも同じ。アメリカでは年間40人ほどの命が暑い車内で失われている。そういった社会問題にも応用できれば」と話している。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年1月10日放送分より)
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